アプリのデザインについて

先日投稿した「WEBサイトやアプリのデザイン」の続きです。前回は、WEBサイトのデザインの話までで終わってしまったので、今回は、アプリのデザインについて考察したいと思います。

アプリには、WEBサイトとは違い、それ自体に機能が備わっているので、デザインはその機能をユーザーが操作するためのインターフェースの役割を担います。さらに、デザイン自体がその機能の一部になりえます。

アプリの機能

そもそも機能とは何でしょうか。簡単に言えば、「機械の利益を生む能力」と定義できるでしょうか。利益(目的/効果)は機械の存在価値であり、デザインもこれを最大化するよう目指す必要があります。

WEBサイトで、まずコンテンツを明確化することが必要だったのと同じように、アプリもデザインの前に、機能の目的と効果を明確化する必要があります。その明確化の手法を学ぶことが大切になります。例えば、機能の核心/主役を考える。重要度を付ける。主役と補助を分ける。カテゴリに分ける。関係度を付けるなどです。

基本的には、機能が明確化されれば、それをそのまま出す手法を身につけることが大切だと思います。例えば、核心/主役の機能を常時前面に置く、優先度の低い機能、補助的な機能は隠したり割愛したりする、カテゴリを分けてメニューを作るなどです。

ユーザーの熟練度

ここで、一つ考えるべきなのが、ユーザーの熟練度です。
ユーザーの能力を無視したデザイン(さらに機能)の構成を考えることは無意味です。ユーザーが利益を得ない機械は、価値がないからです。従って、ユーザーの能力に合わせた機能、デザインを考えるべきで、もしもユーザーが使いこなせない機能があると考えるのであれば、その機能は割愛するべきでしょう。
ただ、ユーザーの能力は通常、さまざまです。初心者もいれば熟練者もいるのが普通です。私見ですが、結論から言いますと、複雑/補助的な機能は割愛しないのであれば、どんどん隠すべきです。
初心者にとっても熟練者にとってもアプリを使う最大の目的は、その主役の機能にあります。補助的な機能は、熟練者にとっては主役の機能をより豊かにするかもしれませんが、初心者にとっては確実に主役の機能を隠すマイナス効果が生まれます。
初心者は補助的な機能を隠すことができませんが、熟練者は補助的な機能を表示することができます。熟練者は、隠された機能も見つけることもできます。さらに、初心者を熟練者にするのも主役の機能があるからです。したがって、どんなに補助的な機能を追加したとしてもそれは隠すべきだと考えています。(補助的な機能の強化と主役の機能の強化、どちらに資源を投下すべきかもこれで理解できます。重要なものをより重要にしていくべきです。)

機能としてのデザイン

もう一つ、アプリのデザインで大事なことは、デザイン自体が機能になりえるということです。言い換えれば、デザイン自体が新たな利益(効果)を生み出しうるということです。それは、アプリにとってデザインは、「一番外側にある機械」であるとも言えるからです。
例えば、何かを一覧するインターフェースを考えたときに、
カテゴリを分ける。
ランダムに並べる。
重要度で並べる。
複数の重要度で切り換える。
左から右へ、上から下へ並べる。
ページに分ける。
スライドにする。
スクロールにする。
スムーススクロールにする。
などと、さまざまな一覧機能を考えることができます。
最適な機能をデザイン(インターフェース)に持たせるのためには、アプリの機能の構築と同じくらいのアイデアと考察が必要になります。

アプリの世界観

アプリの持つ機能を最大限発揮するデザインを作れたら、あとは真っ白なアプリを公開すればそれで良いのでしょうか。いえ、アプリの持つ魅力、世界観をユーザーにデザインとして伝えるべきだと私は考えています。それは、アプリの持つテーマ、時代性、個性、嗜好などをデザインに反映させてこそ、ユーザーと共感することのできるアプリが完成すると考えているからです。
確かに、世界観を出すことで一部のユーザーに嫌われるリスクはあります。しかし、ただの道具には、道具以上の価値は与えられません。万人は、万人に受けそうな没個性を望んでいるのではなく、万人の注目に値する個性を望んでいると、私は思います。
もちろん、機能としてのデザインの追及をやめたり、機能を邪魔するような装飾を付加したりするなどは問題です。また、機能としてのデザインを追求することは、往々にして新奇で個性的なデザインを生み出すことも確かです。